ママが知っておくべき、産後ヨガのメリット・デメリットとは?
出産後にヨガを始めようと思っているママ、「産後ヨガ」ならではのメリット・デメリットをご存じでしょうか?
今日は、産後ヨガ講師の私が、産後ヨガのメリット・デメリットをお話しします。
この記事を読むと、産後ヨガはご自分に合っているかどうかが分かります。
ちょっと賢くヨガを活用して、子育て期をHappyに過ごしてくださいね。
産後ヨガは、産後女性に配慮したヨガ
産後ヨガとは、出産後の女性に配慮されたヨガです。
産後は、カラダや生活状況など、妊娠前とは異なります。
例えば…
- 女性ホルモンがストップしている
- 妊娠・出産を経て姿勢が変化している
- 骨盤が不安定な状態
- 筋力が低下していることが多い
- 睡眠不足がち
- 赤ちゃんの誕生を機に生活リズムが激変した
- 24時間ほぼ赤ちゃんと一緒の毎日
- 家族以外と会って話をする機会が減った
…などなど。
このような変化に富む状況で、赤ちゃんを守り育ててるのが、産後ママです。
そんなママと赤ちゃんの健康をサポートし応援するのが、産後ヨガなのです。
産後ヨガのレッスンでは、ポーズや呼吸法をとおして、姿勢(主に体幹部)・呼吸の調整、全身運動・リラクゼーションなどを行います。
もちろん、ほとんどのクラスで、赤ちゃんと一緒に参加できます。
赤ちゃんと手遊びをしたり、一緒にポーズをしたり、ベビーマッサージをすることもあります。
ママが産後ヨガをするメリットとは?
それではいよいよ、産後ヨガのメリットをみていきましょう。
産後ヨガの「内容」「取り組み方」の面から解説します。
産後ヨガの「内容」からみたメリット
産後ヨガのクラスでは、ポーズや呼吸法の練習をして、姿勢(主に体幹部)・呼吸を調整します。
また、ストレッチや筋トレ要素を含んだ全身運動や、リラクゼーションも練習します。
ママにとって、以下のような良い影響が期待できます。
- 呼吸が深まる
- 尿もれ・膣のゆるみを改善する
- 下腹部を引き締め、姿勢を整える
- 腰痛の予防
- 筋強化・筋量の維持
- 骨密度の維持
- 血行を良くする
- 肩こりの緩和
- 自律神経系を整える
- 気分が良くなる
- カラダを動かしやすくなる
- リラックスできる
ヨガの「取り組み方」からみたメリット
ヨガはもともと、心を穏やかに整えるために行います。
自分の今の状態を観察しながら、快適に取り組むのがヨガの特徴です。
ヨガに特有な取り組み方は、産後ママにとって、以下のようなメリットがあります。
- 運動が苦手でもできる
- 無理せずマイペースで取り組める
- 安心感・リラックス感が生まれやすい
- 自分についての気づきが生まれ、今後の体調管理に活かせる
その他の産後ヨガのメリット
内容や取り組み方以外の面から、産後ヨガのメリットを挙げてみます。
- 赤ちゃんと一緒でもできる
- ヨガは広く認知され、受講機会が多い
- 気の合うママ友と出会える
- 特別な器具がなくてもできる
- さまざまなバリエーションがあり、飽きずに続けやすい
- 自宅でも取り組みやすい
ポーズ・呼吸法・リラクゼーションを総合して練習するヨガには、気分を良くし、幸福感をアップさせ、体が健康になり、人間関係が良くなるなどの効果が確認されています。
産後にヨガをすることで、お母さんの体力回復、気持ちの安定、生活全般の満足度アップなどに役立つことでしょう。
さあ、こう読んでいくと、メリットばかりにみえてくる産後ヨガ。
しかし! 物事には常に一長一短があるもの。
続いては、産後ヨガのデメリットについても、正直にお伝えしていきますよ。
産後ヨガのデメリットとは?
産後ヨガのデメリットについて考えていきましょう。
「内容」「取り組み方」の面からみていきます。
産後ヨガの「内容」からみたデメリット
- 筋力トレーニングとして、強度が足りない場合がある
- 有酸素運動になりにくく、脂肪燃焼に向かない
- 体力がない人にとって、運動量が多すぎることもある
- グループレッスンでは、自分に合う内容が提供されないことがある
- 「リラクゼーションの時間は無駄」と感じる人がいる
産後の女性の体力やニーズには、個人差があります。
グループレッスンでは、疲労感や物足りなさにつながる場合もあり、注意が必要です。
ヨガの「取り組み方」からみたデメリット
- 「今の自分と向き合うのがツラい」と感じる人がいる
- 「無理しないように」と言われるのが窮屈に感じる人がいる
- 眠くなってしまう人がいる
自己観察を大切にするのがヨガ特有のやり方です。
このやり方に「まどろっこしさ」を感じる人がいるのも事実です。
その他の産後ヨガのデメリット
それでは最後に、「内容」「取り組み方」以外の面から、産後ヨガのデメリットをみていきます。
- 赤ちゃんと一緒だと集中できないことがある
- 産後の指導ができるヨガインストラクターが少ない
- 地域によっては産後ヨガクラスがない場合も
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さあ、いかがでしたか?
産後ヨガのメリット・デメリットがみえてきましたでしょうか?
産後ヨガがご自分に合っているかどうか、ぜひ考えてみてください。
次の章では、産後ヨガが向いているのはどんな人か、お伝えします。
産後ヨガは、こんな女性におススメ!
産後ヨガに向いている人
産後ヨガは、以下のような思いがあるママにとって、良い影響が期待できそうです。
- カラダもキモチも全体的に整えたい
- 心をラクにしたい
- もともとヨガが好き
- 自律神経を整えたい
- 気長に健康づくりに取り組みたい
- 自分で調子を整えていきたい
- 他の親子やヨガの先生と対話したい
産後ヨガ以外を検討したほうがいい人
以下のようなママには、産後ヨガ以外の方法の検討をおすすめします。
- 治療が必要
- 医療的なサポートが必要
- カラダの機能改善だけを求めている
- 減量・体形戻しだけが目的
- とにかく早く結果を出したい
ちなみに…
産後ヨガが運動として物足りない人は、ご自宅で筋トレ・ウォーキング(有酸素運動)をしていくと良いでしょう。
まとめ:産後ヨガの長所・短所を知って、目的に応じて活用を
産後ヨガとは、産後の女性に配慮されたヨガのこと。
お母さんの体力回復、気持ちの安定、生活全般の満足度アップなどに貢献する可能性が大です。
ただし、お母さんの体力やニーズによっては、産後ヨガ以外の選択肢を検討したほうがよいこともあります。
産後ヨガのメリット・デメリットを知り、ご自分の目的に合っているかどうかを確かめ、賢く利用してください。
そして、ひとりでも多くのママが、子育て期をHappyなものにしてくだされば、こんなに嬉しいことはありません。
[参考資料]
- 『医療におけるヨーガ原理と実践』新倉 直樹 (監修), サット・ビール・シン・カールサ 他 (編集), 吉水 淳子 (翻訳) (株)ガイアブックス (2020/5/1)