ヨガの後「眠い」「だるい」はなぜ起こる? 原因と対策をスッキリ解説!
「ヨガの後、だるくて眠くて仕方がないんですけど…。ヨガが体に合わないのでしょうか?」
私のヨガ教室に参加した生徒さまから、ご質問いただきました。
健康のためにヨガに参加したのに、その後だるくなってしまうと、がっかりですよね。
また「ほかの人は大丈夫なのに、どうして自分だけ?」と、気になることでしょう。
今日は、ヨガの後に眠くなったりだるくなったりする理由と、予防のためのアドバイスをお伝えします。
ヨガは、人をリラックスさせるもの。「眠い」「だるい」は効いた証拠
ほかの運動の場合は大丈夫なのに、ヨガに限ってだるくなる・眠くなるのは何故でしょうか?
ヨガはもともと人をリラックス状態に導くもの
ヨガ本来の目的は、心を落ち着かせる、つまりリラックスすること。
ヨガは、効率よく瞑想に入り、リラックス状態になるための練習体系なのです。
ヨガのレッスンは、運動もしますが、最終的には体の緊張と心の興奮を静めていくように設計されています。
レッスン後半のクールダウン・リラクゼーションにクラスの半分の時間を割く場合もあるほどです。
ヨガは他のエクササイズよりも、最終的な心身の鎮静化を重要視します。
ヨガ後は、心身ともに十分なリラックス状態になります。
体も心もゆるんで、休息・休養モード。
元気・やる気のテンションは低めです。
この状態を、「だるい」「眠い」と感じる人がいます。
特に、ヨガ初心者さん・ヨガは久しぶりという人に顕著です。
リラックスは、自律神経のはたらきよって起こる
科学的にも、ヨガは人をリラックスさせることがわかっています。
これは、自律神経系の作用です。
自律神経とは、自分の意志とは関係なく外部の刺激や情報に反応して、体の機能をコントロールしている神経のことです。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があり、全身に分布しています。
- 交感神経が活性化すると、人はアクティブになります。頑張りモードです。
- 副交感神経が活性化すると、人はリラックスになります。休養モードです。
この交感神経と副交感神経が、活性/抑制のバランスをとりながら適正に働くことで、人は健康を保っています。
ヨガは、副交感神経に良く効く練習体系
ヨガは、ほかの運動よりも副交感神経を活性化させ、リラックスさせる作用があります。
ヨガの練習方法は独特です。
ポーズは、内部感覚に注意を払い、体のバランスを保ち、動きをゆっくりコントロールしながら行います。
運動の強度は、中程度です。限界まで追い込むということはありません。
このような注意深い中強度の運動は、ランニングなどの高強度な運動よりも、副交感神経のはたらきが良くなります。
また、ヨガの一定リズムの呼吸、呼吸コントロールにともなうインナーマッスル・横隔膜の活性化も、副交感神経のはたらきを良くします。
このようなヨガ独特の練習方法が、人をリラックスに導くのです。
ヨガ初心者さん、ヨガが久しぶりという人は、この時、だるけ・眠気を感じることがあります。
これは、「ヨガがとても良く効いた」ということなのです。
5つのコツを大公開!ヨガ後の「だるい」「眠い」対策方法
ここからは、ヨガの後の「だるい」「眠い」を予防する対策についてお話しします。
自律神経系の作用と、睡眠科学の観点からのアドバイスしますね。
「だるい」「眠い」を予防する5つのコツ!
- 体調を整え、しっかり睡眠をとっておく
- 自分の体力レベルに合ったクラスを選ぶ
- 呼吸を深めすぎない。自然呼吸でOK
- レッスン時間を、夕方か夜に変えてみる
- レッスン後の昼寝はGOOD!ただし条件つき
では、ひとつずつ見ていきましょう。
1.体調を整え、しっかり睡眠をとっておく!
まず、ヨガをする前日(理想的には前4日間)は、良く寝ておくことです。
これでヨガ後の眠気は抑えられる可能性が高いです。
睡眠時間が短い・睡眠が不規則な人は、日中の眠気が起こりやすいのです。
ヨガを機に、規則正しい睡眠習慣を身につけることをおすすめします。
そして、月経前は眠気が出やすいことを念頭におきましょう。
2.自分の体力レベルに合ったクラスを選ぶ!
肉体・精神的に「無理をしない」ことです。
今のご自分に合ったレッスンを選んで、過労を防ぎましょう。
初めての人は、初級クラスで、ベテランインストラクターに習うのがおススメ。
既往症がある場合は、必ずレッスン前に先生に伝えましょう。
3.呼吸を深めすぎない。自然呼吸でOK!
ヨガ独特の深くゆっくりコントロールした呼吸は、初めての人にとって、非常に難しいものです。
苦しいなかで頑張っていると、インナーマッスルに過剰な負荷をかけてしまい、結果的に眠気やだるさにつながる可能性があります。
ヨガに慣れていない人ほど、自然呼吸に近い、鼻呼吸を保ちましょう。
4.レッスン時間を夕方か夜に変えてみる!
もし可能であれば、午前のクラスを避けて、午後や夜のレッスンを試してみましょう。
おすすめ時間帯は、午後4時以降開始、レッスン終了が午後6時前後。
午後6時から就寝までは、一日で最も眠くなりにくい時間帯ですので、ヨガ後の「眠い」を避けられます。
また、夕食後で就寝前の時間帯に、軽くヨガをするのもおすすめです。
ヨガ後はリラックスできて、体温も下がっていきますので、最高の寝つきが約束されます。
5.レッスン後の昼寝はGOOD! ただし条件つき
午前中のレッスンの後、「眠い」「だるい」がきた場合、昼寝してもOK。
ただし、部屋は暗くせず、午後の早い時間に20~30分間、横になるようにします。
ここでぐっすり眠ってしまうと、目覚めが悪く、かえって「眠い」「だるい」が気になってしまいます。
昼寝をするときはタイマーをかけ、アラームが鳴ったらとにかく体を起こしてください。
その後、太陽光を浴びたり、背筋を伸ばし胸を張りましょう。
しゃきっとして、やる気がアップしますよ。
ちなみに、午後4時以降は昼寝はNG。
夕方まで寝てしまうと、目覚めが悪いばかりか、夜の睡眠の質に悪影響ですので、避けてください。
ヨガ後の「眠い」「だるい」は対策できる!
いかがでしたか?
ヨガの後、だるく眠くなる原因のひとつは、ヨガのリラックス作用によるものです。
また、「だるい」「眠い」を避けるための5つのコツも、ぜひ試してみてください。
もし可能ならば、ご自分に合ったクラスで、ヨガの練習を続けてみてください。
私の経験では、「眠い」「だるい」症状が続くのは、レッスン後から就寝前まで、という人がほとんどです。
翌日・翌々日には、体が軽く感じられ、集中力が高まっていることに気づくはずです。
ヨガを続けると、体力がつき、自律神経系がととのい、不快な症状は減っていきます。
もしも、ヨガ後に不快な症状が数日間続き、生活に著しい支障が出た場合は、お休みしてください。
心配でしたら、医師に診察をしてもらってください。
どうしてもヨガ的な運動が合わないということは、あると思います。
そんな時は、運動は別の方法で行って、ヨガの呼吸法と瞑想のみ、練習してみて。
別の運動としておすすめなのは、ジョギングなどの有酸素運動。
短時間で爽快感が得られますので、私も実践しています。
また、筋力低下・骨粗しょう症予防のためにも、筋トレ系の運動はマストです。
ぜひ、ご自分にとって楽しく続くやり方で、心身の健康を保ってください!
当教室では、オンラインライブレッスンを承っています。
眠くなりにくい午後3時スタートのレッスンや、お休み前の午後9時のレッスンも選べます。
妊婦さん・産後のママさんもOK。
初回無料ミニレッスン(20分)は無料です!
詳細は オンラインレッスンページ からチェックしてくださいね。
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